村上製材所 様

地域に根ざした電力会社があって、活動を続けていけることは素晴らしいことです。共に頑張っていけたらと思っています。

陸前高田市矢作町で昭和25年創業時から、主に木材の製材加工販売を行っている。高い技術で知られる「気仙大工」が多用する建築用材「長尺物」に定評があり、扱うのは地元産の気仙杉。東日本大震災津波により、同社の工場は全壊。なんとか再建を果たし、震災から3年後の平成26年4月に操業を再開する。「震災を忘れないでほしい」という想いから、名勝・高田松原の被災松を使った「奇跡の一本松」のコースターや表札など、商品開発にも取り組んでいる。復元が進む「旧吉田家住宅」の修復作業も請け負うなど、地域の豊かな自然や資源を守りながら、次世代につなげるための大事な役割を担っている。

インタビュイー:専務取締役 村上英将(むらかみひでかつ)さん

――事業のはじまりを教えてください

祖父の代からはじまりました。戦争で捕虜になっていたため無事は難しいと思われていた祖父が、奇跡的にロシアから帰還したそうです。当時、男ひとりで家族を支えるために、知り合いの助けを得て、山で木を伐採しその場で製材・加工する移動製材所をはじめ創業しました。

――70年以上続く家業である製材所を村上さんが継ぐきっかけはありましたか?


茨城の大学を卒業後、石川県にある会社に就職しました。働いて1年半くらいで、体調を崩してしまって。当時、家族とも連絡を取り合うほど仲がいいわけでもなかったし、地元が好きなわけでもなかったのですが、25歳のときに地元に帰ってきました。2~3か月ふらふらしていたんですが、手伝ってくれと言われて……。嫌だなと思ったけど、ただ飯食べさせてもらっているし、まあいいかと思って手伝いはじめました。三兄弟の末っ子だし、長男が継ぐんだろうなくらいで思っていたのですが、それからずっといます(笑)

親から継いでほしいとは、一度も言われたことはなかったですが、 居てくれたらいいよなということは、どこかで思っていたと思います。今、自分も親になってみて気持ちが分かりました。

――会社としてや村上さん自身が大切にしていることはなんですか?

社長は「住んでよし 心豊かな 木の住まい」という理念を掲げて、みんなが安心して暮らせる環境づくりを目指しています。

私個人としては「人との繋がり」を常々大事にしたいと思っています。縦横問わず、従業員さん含めてその家族など、どんどん横にも繋がりが広がっていったら嬉しいですね。

――挑戦していること、しようとしていることはありますか?

守ってもプラスにはたらくことはないと思っているので、守りの姿勢はすてています。下請けの業界ではあるけれど、建設会社や工務店に頼らずどうやって自分たちでやっていけるか、模索しているところはあります。

その一環として、不要な木材に付加価値を加え、地域内での活用を推進し、新規顧客を開拓する取り組みを行っています。しかし、既存の市場では門前払いされることも多く、顧客開拓の難しさを実感しています。材木の価格上昇という課題にも向き合いながら、県南地域を対象にアンテナを張りながら、取り組みを進めています。

――しみんエネルギーと契約いただいた経緯は??

数年前に、電力難民になりかけたんです。

何年か前に仕事上の付き合いもある会社から、新電力の契約を進められて切り替えました。当時は東北電力より安価だったため、快諾しました。しかしその後、電気代が急騰し、突然「2か月後から電気代が3倍になります」という通知と解約書が届きました。あの頃だと、東北電力にも戻れず、どうしようかと頭を抱えていました。

そんなときに「しみんエネルギー」という選択肢があると知り、大林さんに相談しました。大林さんの「大丈夫ですよ」という言葉に安心して切り替えてもらいました。

――最後に、しみんエネルギーにエールをお願いします!

今のこのご時世で、全国的にも廃業する会社が増えている中で、地域に根ざした電力会社があって、活動を続けていけることは素晴らしいことです。認知度的にはまだ低いなかで、すでにそのような活動ができているので、楽しみでしかないです。期待しています!はおこがましいので、共に頑張っていけたらと思っています。

会社情報
陸前高田市矢作町元屋敷20
TEL:0192-54-2696 / FAX:0192-47-4868
営業時間 8:00~17:00(定休日 日祝 )